2026-11-04

『mauleaf 34号』編集メンバーインタビューvol.15「『整える』が好きな私が、ブランドをデザインするまで」

文字への興味をきっかけにデザインの道へ進み、現在はブランディングデザインに魅力を感じているデザイン情報学科の黒田里音さん。幼い頃から続く「整える」感覚やダンスで培った価値観、そして将来への思いを聞いた。柔らかな人柄の奥にある、一貫性へのこだわりに迫る。

◎話し手:黒田 里音(デザイン情報学科2年)
◯聞き手:河野 純怜(工芸工業デザイン学科2年)

文字から始まった「整える」感覚

—なぜデザイン情報学科(以下、「デ情」)を選んだのですか?

かなり遡るのですが、もともと文字に興味がありました。母のノートを見ていて「文字って面白いな」と感じたのがきっかけです。その後も中学・高校で文化祭のポスターを作ったり、文字を装飾したりすることが好きでした。そうした経験から美大を目指すようになりました。
第一志望の学科は不合格でしたが、「ここで頑張れということかな」と考えデ情に入学しました。自分のやりたいことはデザインだけど、パソコンだけで制作するのではなく、実際に手など体を動かした制作をしたいと常に思っています。実際に、デ情ではアナログなことや少し遠回りすることも受け入れてもらえたり、個人的に好きなことへの取り組みも受け入れてもらえて、意外と自由に制作することができていて。のびのびと課題に向き合えています。

—文字そのものへの興味が入り口というのは視点がとても特徴的ですが、日常生活でつい気になってしまうことなどはありますか?

人があまり気にしないような場所でも、きれいに整えたくなります。例えば、掲示物が曲がっていたら直したくなりますし、細かい部分のバランスも気になります。
文字を書いたりデザインをしたりする中で、比率や配置を意識するようになったので、その影響かもしれません。

—「整っている」状態に心地よさを感じるのですね。日常の中でモヤモヤする場面も多いでしょうか。

駅で急に立ち止まったり、突然方向転換したりする人を見ると少しモヤモヤします。後ろを歩いている人のことを考えずに行動されると驚いてしまいます。
もちろん事情があることも分かりますが、人の流れを乱されると少し気になってしまうんです。実は今、そのような体験をテーマにした課題にも取り組んでいます。

発想からデザインへ

—大学に入る前と後で、やりたいことに変化はありましたか?

入学前はグラフィックデザインやポスター制作に興味がありました。
でも大学に入ってからは、ブランディングデザインへの興味が大きくなっています。企業や商品のコンセプトを考え、それをデザインに落とし込んでいく仕事です。見た目だけでなく、ブランド全体を設計していくところに面白さを感じています。

一貫性をデザインする未来

—何か長く続けていることはありますか?

4歳からヒップホップダンスを続けています。受験のために一度やめましたが、やはり好きだったので再開しました。音楽が好きなので、それも続けている理由の一つです。

長く続けてきたヒップホップ

—どんなジャンルの音楽を聴いていますか?

R&Bが好きです。落ち着いたリズムの曲が多くて、自分に合っていると思います。激しい曲もありますが、基本的にはリラックスできる雰囲気が好きです。

—ダンスから学んだことがあれば教えてください。

先生から言われた言葉で印象に残っているのが、「人のミスも自分のミスだと思え」という言葉です。
それまで誰かが怒られていても他人事として見ていましたが、その言葉を聞いてからは、自分も同じミスをしないようにと考えるようになりました。今でも大切にしている考え方です。

—自分を形やプロダクトに例えてみてください。

ぷよぷよしたボールのようなものだと思います。
あまり人と衝突したくない性格で、争いごとも苦手なので、争いそうな場面では、穏便に解決しようとします。普段の行動も好きな人と好きな場所にいくような感じなので、そういった性格を表すならぷよぷよしたボールかなと思います。

—将来の夢や行きたい場所はありますか。

死ぬまでに一度はベネチアに行きたいです。
小学生の頃から作品づくりでベネチアを題材に選ぶことが多く、写真を選ぶ課題でもベネチアを選んでいました。なぜこんなに惹かれるのかは分かりませんが、街並みや色合い、水のある風景が好きなのだと思います。ゴンドラにも乗ってみたいです。

将来の夢であるベネチアをモチーフにした作品

また、将来的にはブランディングデザイナーになりたいと思っています。ブランドの魅力を伝える仕事に興味があります。
ただ、デザインだけでなく経営やビジネスの知識も必要だと知り、難しさも感じています。

ラストにちょっと変な質問

—宝くじで1億円当たったらどうしますか?

まず学費を払います。その後は長期休みの期間を使って旅行をしたいです。
休みの始まりから終わりまで旅行を続けるくらい、たくさんの場所へ行きたい。家族とも一緒に旅行したいです。

—明日隕石が落ちるとしたら最後に何を食べますか。

ものすごくおいしい牛タン。
今まで誰も食べたことがないくらいおいしい牛タンを最後に食べたいと思います。


執筆・編集:工芸工業デザイン学科 2年 河野純怜

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